Pavillon Rouge du Chateau Margaux 

パヴィヨン・ルージュ・デュ・シャトー・マルゴー

フランス:ボルドー メドック第一級(マルゴー村)
 

最も高貴なるワインの女王のセカンドワイン

 5大シャトーの中でも最もエレガントで女性的と評され、華やかな香り、しっかりとしたボディと繊細さを備えた味わいから、「ボルドーの宝石」と讃えられるシャトー・マルゴー。名実共に世界最高峰に君臨する偉大なワイン、シャトー・マルゴーのクオリティを受け継ぎ、同様のこだわりを持って造られているのが、こちらのセカンドラべル「パヴィヨン・ルージュ・デュ・シャトー・マルゴー」です。

カベルネ・ソーヴィニヨンの割合が時に9割を超え、エレガンスが際立つシャトー・マルゴーに比べて、パヴィヨン・ルージュ・デュ・シャトー・マルゴーは、メルロの比率が若干高く、肉付きが良く柔らかなスタイルが特徴。 香り高く、きめ細かい滑らかなタンニンは、しっかりとシャトー・マルゴーのエッセンスを感じることができます。 

パヴィヨン・ルージュは、シャトー・マルゴーが新樽率100%であるのに対して、新樽率50%に抑えれており、シャトー・マルゴーよりも熟成期間は3、4ヵ月短く造られています。ガーネットパープルの深みある色調。凝縮したフルーツの風味が一気に広がり、抜群の飲み応えに圧倒されます。口当たりはシルクのような舌触りで、非常にまろやか。タンニンは果実味に見事に溶け込んでいて、芳醇な果実味と上品で長い余韻に包まれ、深い味わいに引きこまれていくのが実感できることでしょう。

Pavillon Rouge du Chateau Margaux
2018
パヴィヨン・ルージュ・デュ・シャトー・マルゴー
¥33,000
2016
パヴィヨン・ルージュ・デュ・シャトー・マルゴー
¥27,500 品切中
2014
パヴィヨン・ルージュ・デュ・シャトー・マルゴー
¥30,300
2010
パヴィヨン・ルージュ・デュ・シャトー・マルゴー
¥19,700 品切中
2009
パヴィヨン・ルージュ・デュ・シャトー・マルゴー
¥17,000 品切中
2008
パヴィヨン・ルージュ・デュ・シャトー・マルゴー
¥18,500 品切中

ロバート・パーカーJr.ボルドー第4版より
  1960年代と1970年代凡作の続く悲惨な時期にピエールとベルナール・ジネステの不十分な財政管理(国際的な石油危機や1973年と1974年のワイン市場の暴落がその原因である)のもとで生産されたワインは、豊かさや凝縮感、個性に欠けるものがあまりにも多すぎた。その後、1977年にマルゴーはアンドレとラウラ・メンツェロプロス夫妻に売却され、ただちに葡萄畑やワインの醸造設備に惜しみなく大金が投入された。エミール・ペイノーがワイン醸造を監督するコンサルタントとして迎えられた。そうした経済的、精神的な肩入れがマルゴーのワインに反映されるのは数年先のことになるかもしれないと思われたが、マルゴーの底なしの偉大さを世界に見つけるには、1978年のヴィンテージ1つで十分だった。

 残念なことにアンドレ・メンツェロプロスは、苦闘していた第一級シャトーが驚くべきエレガンスと豊かさと複雑さを備えた、輝かしく一貫性のあるワインに変貌するのを見届ける前にこの世を去った。エレガントなラウラ夫人、そして近年は世事に通じたやり手の娘、コリンヌがここを取り仕切っている。この2人は少なからぬ才能の持ち主たちに取り巻かれているが、なかでもポール・ポンタイエの存在は光っている。1978年のマルゴーはすぐに評判を勝ち取り、その後もきら星のごときワインを次々に送りだした。絶句するほどすばらしい豊かさとバランスは、1980年代にボルドー全体でつくられたどのワインよりもマルゴーが良好だと言っても過言ではなかった。

 よみがえったマルゴーの特徴は、豪勢な豊かさ、熟したブラックカラント、スパイシーなヴァニリン・オーク、スミレなどの深みのある多面的なブーケを持つスタイルである。今ではその色や豊かさ、ボディ、タンニンのどれをとっても、1977年以前にジネステの支配下で造られていたワインに比べ見違えるほど充実している。

 マルゴーは辛口の白ワインも造っている。「パヴィヨン・ブラン・デュ・シャトー・マルゴー」は、ソーヴィニョン・ブランだけを植えた11.8haの葡萄畑から生産されている。オーク樽で発酵させ、その後10ヵ月間寝かせてから瓶詰めする。雑学好きにお教えすると、これは壮大なマルゴーのシャトーから数百メートル道を上がったところにある、シャトー・アベル=ローランと呼ばれる小さな建物で造られているのだ。このメドックの最高級白ワインはキレがよく、果実味が豊かで、ハーブとオークの香りがそこはかとなく漂う。
 
~一般的な評価~
 1960年代と1970年代は惨たる出来栄えであったが、その後1980年代にシャトー・マルゴーは文字通りよみがえり、それ以降は連続して100点満点に近いワインを生み出している。品質の面で言えば、このシャトーは過去20年間、その格付けにふさわしくあり、セカンドワインのパヴィヨン・ルージュ・デュ・シャトー・マルゴーは消費者の注目を引くに値する。
 
平均年間生産量:200.000本
畑 面積:78ha(栽培面積)、平均樹齢:35年、密植度:10.000本、平均収量:45hl/ha
育成:発酵とマセレーションは温度管理された木製槽で3週間。熟成はオーク樽の新樽で18~24ヶ月。清澄はするが、濾過はしない。
ブドウ品種:カベルネ・ソーヴィニョン75%、メルロー20%、カベルネ・フランとプティ・ヴェルド5%
所有者:メンツェロプロス家