2021 モレ・サン・ドニ
ドメーヌ・フランソワ・フュエ


Morey Saint Denis

Domaine François Feuillet

モレ・サン・ドニは、知る人ぞ知る伝説の造り手、ジャッキー・トルショー・マルタンから引継いだ約1.0haの畑から造られます。所有する畑は、石灰・泥灰質土壌で構成されるモレ・サン・ドニの北部、中部、南部の3つの区画に分かれており、植えられているのは平均樹齢約55年のブドウ樹。モレ・サン・ドニはフュエ氏が「コート・ド・ニュイで一番のアペラシオン」と自信をもって特に力を入れているアペラシオンです。手摘みで収穫されたブドウは60%の全房比率で発酵させ、新樽率30%のオークで熟成しています。 華やかな果実の風味と、骨格のあるタンニンが調和した、モレ・サン・ドニのストラクチャーとフィネスが存分に感じられるワインに仕上がります。
 
紫がかったガーネット色の色調。チェリーやラズベリー、フランボワーズなどの果実香と、スパイスや甘草、チョコレートなどのアロマが立ち上ります。時間が経つほど、より濃厚かつ魅惑的な香りに変化。口に含むと、凝縮感のある果実味としなやかなタンニンが広がっていき、溶け込んだ綺麗な酸が感じられます。しっかりとしたミネラル感が長い余韻を演出し、奥行きのある質感を堪能できます。

 
ヴィンテージ 2021
原産国 フランス
産地 ブルゴーニュ
地域 コート・ド・ニュイ
アペラシオン モレ・サン・ドニ
生産者 ドメーヌ・フランソワ・フュエ
容量 750ml
ぶどう品種 ピノ・ノワール
味わい ミディアムボディ
アルコール度数 13.0%
 
農法:ビオロジック

ブルゴーニュ愛好家と注目醸造家が手掛けるドメーヌ

フランソワ・フュエは、オート・コート・ド・ニュイのシュヴァンヌ村に位置するワイナリーです。ドメーヌのオーナーは、キャンピングカーやテントなどアウトドア用品の製造販売を行うTRIGANO社の会長を務めるフランソワ・フュエ氏。彼はフランスの長者番付で200位以内に入るほどの大富豪であり、熱狂的なブルゴーニュワインの愛好家として知られています。ドメーヌの歴史は1991年に遡り、フランソワ氏がブルゴーニュワインを愛するあまり、ニュイ・サン・ジョルジュ村にあるオー・トレイの畑を1.2ha購入したことに由来。その際には、ブルゴーニュの神様と言われるアンリ・ジャイエ氏にアドバイスを受けたという逸話もあるほど、彼のワイン造りへの情熱、こだわりは生半可なものではありませんでした。
 

 
ドメーヌでは現在モレ・サン・ドニ村の区画の他、シャンベルタンやエシェゾーなどの特級畑も所有しており、幅広いラインナップを手掛けています。数ある特級畑でもフランソワ・フュエで特筆すべきはブルゴーニュの幻的存在であるドメーヌ・トルショ―・マルタンから購入した区画です。その中でも、クロ・ド・ラ・ロッシュやシャルム・シャンベルタンなどの区画の一部には引き継いだ当時の樹々がまだ植えられており、1920年に植樹されたものが残っていると言われています。まさに夢のような区画を引き継いだと言えるでしょう。ブドウの栽培にはビオロジック(有機農法)を採用し、除草剤を含め化学薬品は一切使用しておらず、畑は農耕馬によって耕されています。加えて、栽培チームは冬の時期にすべての区画の状態を見極めて、それぞれに合った剪定方法に変えるなど、ブドウを最も良い状態で収穫できるように常に努力を重ねているのです。近年では、畑の健全性を保つために、数年間土壌を研究した結果からブドウ以外の植物、木々を一緒に育てる取り組みを行っています。
 

 
醸造家には、ダヴィド・デュヴァン氏に全面的に依頼。有機的栽培への転換や低温浸漬の排除、全房発酵の導入などを取り入れ、その器量を遺憾なく発揮。ダヴィド・デュヴァン氏は2016年にフランスのガイドブック『ラ・ルヴュ・ド・ヴァン・ド・フランス』で、DRC、ルロワ、ジョルジュ・ルーミエなどとともに最高評価を獲得しています。
 
ブルゴーニュ最先端ともいえる透明感溢れるスタイルに根強いファンが多い、フランソワ・フュエ。手掛ける全てのアペラシオンにおいてヴィンテージに左右されない安定した高い品質を誇り、フランスのワイン雑誌『ラ・ルヴュ・ド・ヴァン・ド・フランス』でDRC、ルロワ、ジョルジュ・ルーミエなどブルゴーニュのスーパースターたちとともに、最高評価である3つ星を獲得しています。