Clos Lunelles

クロ・リュネル

フランス:ボルドー コート・ド・カスティヨン地区

 

 

サンテミリオンの新帝王がつくるカスティヨンの最高傑作

 シャトー・ラペロニー(シャトー・ムートン・ロートシルトが販売するデイリーワインのムートン・カデの原料ワインを造っていたシャトー)をジェラール・ペルス氏が買収後、画期的な品質向上に成功しているシャトーで、2001年がファーストヴィンテージ。
 現在は娘婿のエンリケ・ダ・コスタが継承している。 2009年から「クロ・リュネル」に変更。
 


 
ワイナート22号より 
 1993年のモンブスケの買収以来、ボルドー右岸の新時代を先導してきたジェラール・ペルスは、2001年初頭、コート・ド・カスティヨンに進出した。買収したシャトーはムートン・カデの原料ワインを造っていた、シャトー・ラペロニー。ラペロニー家が売り出したという連絡を友人から受けたジェラールはさっそく畑を見に行き、「素晴らしい!」と即決した。 
 その理由は「畑を歩くとわかる」とジェラールはいう。「丘の上で、南向き斜面。土壌は粘土だが、小石が多く含まれていて、重たすぎず、圧縮されていない」。確かに立地は最高だ。畑の中にいるより、丘の下の平地を走る道路から見る時に、一番はっきりとする。ローヌ渓谷のシャトー・グリエと同じように、ポコっと半ドーム状に南に向かって突き出しているのだ。 
 シャトー名をクロ・レ・リュネルと改名し、初ヴィンテージとなる2001年。そのワインは取材時にはまだ瓶詰めされていなかった。瓶詰め予定は2月。ジュラールの造るすべてのワインで最も遅く、あのパワフルなベルビュー・モンドットよりもさらに遅くなるという。つまり、それだけ熟成に時間がかかる、剛直なワインだということ。彼のラインナップの中に置いてみると、繊細優美な方向性にあるパヴィ・デュセスとは対極的の位置。1年前にあれほど驚かされたベルビュー・モンドットでさえ上品に感じさせるほど、筋骨隆々としている。 
 普通、コート・ド・カスティヨンのワインは低価格でしか売れないため、それにあわせた栽培・醸造をする。だから今まで希薄なワインしかなかった。だからこのアペラシオンは評価されなかった。しかし、コストを考えず、パヴィ等と同じ最高レベルの栽培・醸造をしたクロ・リュネルは、コート・ド・カスティヨンとしては、などという条件なしに偉大なワインだ。アペラシオンの本当の実力をはじめて教えてもらった。

2016
クロ・リュネル
¥3,780  品切中
2004
クロ・レ・リュネル
¥5,850  品切中
2001
クロ・レ・リュネル
¥5,850  品切中