Chateau Rauzan-Segla

シャトー・ローザン・セグラ

フランス:ボルドー メドック第二級(マルゴー村)

 

シャネルが所有し第二級シャトーの最高位に位置

 1994年にシャネル・グループが買収して以来、劇的なまでに品質向上を果たしています。現在のローザン・セグラは、骨太で力強く、凝縮された果実味と、男性的なまでのタンニンを誇ります。
 

 
シャトーの畑は、細かい砂利が深く堆積した区画と石灰が混じった粘土質土壌からなり、区画の地質により密度を変えての栽培しています。

収穫の時期は、毎日栽培家が果実の成熟度やタンニン、酸をチェックし、慎重に収穫時期が決められ、2度の厳しい選果を通過した良質のブドウのみが使用されます。醸造は全て、品種毎、区画毎に行われ、熟練の醸造家によって毎年異なる比率でブレンドされます。

造られたワインは、シャネルの美意識が表現された、数値化できない美しさと強さを兼ね備えた味わい。貴婦人のようなフェミニンさと気品の中に秘められている芯の強さが魅力です。
 
現在シャトーを手掛けるのは「シャトー・ラトゥール」の支配人を経験したジョン・コラサ氏。排水設備の整備とプティ・ヴェルドの植樹を行い、更なる品質向上を続けています。
2013
シャトー・ローザン・セグラ
¥8,500 品切中
2007
シャトー・ローザン・セグラ
¥13,800 品切中
2005
シャトー・ローザン・セグラ
¥16,000 品切中
2003
シャトー・ローザン・セグラ
¥9,800 品切中
2002
シャトー・ローザン・セグラ
¥19,100
2000
シャトー・ローザン・セグラ
¥11,000 品切中

ロバート・パーカーJr.ボルドー第4版より
 ローザン=セグラの歴史はピエール・デ・メシュール・ローザンによってブドウ畑が開かれた1661年にさかのぼる。彼は当時、現在のピション=ロングヴィル=コンテス・ドゥ・ラランドとピション=ロングヴィル・バロンから成るブドウ畑の所有者でもあった。1855年、ローザン=セグラは第一級シャトーであるラフィット・ロートシルト、ラトゥール、マルゴー、オー=ブリオンの四大ワシャトーと、二級シャトーのトップクラスであるムートン・ロートシルトに次ぐ、ボルドーの最高ワインとされた。1973年にムートン・ロートシルトは一級に昇格し、今やローザン=セグラは残る14の二級シャトーの最高位に位置する。1960年代、1970年代に生産されたワインがその地位に値するとはとても思えないが、当時の凡庸な品質は1983年のヴィンテージから劇的に変化した。

 降り返ってみると、1983年以前のワインががっかりするのもであったのには、いくつかの正当な理由があるようだ。まず、多くのヴィンテージがカビ臭い、湿った、納屋の前庭のようなアロマに侵されており、これはワインの発酵に用いられていた古い木の発酵槽についた細菌のせいだと思われる。1980年代にステンレス製に変えられた。第二に、1956年の猛烈な霜の害の後で、当時の所有者、メロン氏は大々的に畑を植え替えた。その大部分が、結実性のよいメルロのクローンだった。1960年代、1970年代につくられたワインの多くにはブドウの樹齢の若さが反映されたばかりでなく、クローンの選択のまずさも出てしまっている。植えられたブドウは根株を掘り起こされ、カベルネ・ソーヴィニョンやもっと品質の高いメルロに替えられた。最後に、ローザン=セグラがボルドーの有名なネゴシアン、エシュノエを通じて独占的に売られたために、自由市場で売られるワインには当たり前の比較試飲が行われなかったこともある。独占的な売買契約を通してよりも、自由市場で売られる場合の方がはるかに品質向上が促されるのは明らかだ。

 1983年以降は目覚しい改良が行われた。その年、アレクシス・リシーヌ・アンド・カンパニーの元社長、ジャック・テオがローザン=セグラの管理を引き継いだ。さらに、プルゾー氏が病気のジョワイヨ氏の後任として醸造責任者の地位に就いた。新しいシェ(ワイン蔵)の建設と、ステンレスの発酵槽を増設といったワイン製造施設の改良、新樽使用比率の増加、さらに最良のブドウだけをワインにするというテオの厳しい選抜方針により、ローザン=セグラの輝かしいワインが次々と生まれたのである。最近のワインの品質を見れば、確かにこのシャトーはボルドーのスーパーセカンドの上位グループに入る。1983年以来、ローザン=セグラのしてきたことで間違っていたことが1つだけある。ジャック・テオがボルドーの1987年ヴィンテージは期待を裏切る出来だと宣言し、ボルドーの仲間達を不愉快にさせた。そして、ローザン=セグラは主要なメドック格付けシャトーの中で、ある特定のヴィンテージ(すなわち1987年)を生産しない、何十年来で初めてのシャトーになった。1994年にはヴェルトハイマー家所有のオートクチュール、シャネルがローザン=セグラを買収した。

 ここのワインは手に入れる価値のある華麗なものだ。価格の方はこの由緒あるブドウ園の新しい品質レベルにまだ追いついていない。所有者が最近代わったことで、ローザン=セグラがすばらしいワインを生産し続けるという一般的な見方はさらに強まるだろう。ただし、ここのワインは、そのタンニン量の多さからみて、熟成まで相当な忍耐と自制心もまた必要とする。
 
~一般的な評価~
 1960年代から1980年代初めにかけてずっと出来がよくなかったにもかかわらず、ローザン=セグラは常にすばらしい潜在能力があると称賛されてきた。1980年代初め、このシャトーは完全に復活を遂げた。それから10年の間に生み出した卓越したワインが、それを証明している。
 
平均年間生産量:10万本
畑 面積:51ha、平均樹齢:25年、植樹密度:6500~1万本/ha、平均収量:40~45hl/ha
育成:6~8日間の発酵と10~14日間のマセレーションは温度調節されたステンレス槽で行う。ポンピングオーバーは1日2回行う。熟成は新樽65%で18~20ヶ月。澱引きは3ヶ月ごと。卵白で清澄するが、濾過はしない。
ブドウ品種:カベルネ・ソーヴィニョン54%、メルロー41%、プティ・ヴェルド4%、カベルネ・フラン1%