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Wine FAQ

ワインの知識

ワインをより美味しく楽しむために、、、

ワインって、どんなお酒ですか。

 ワインとは一般に果実の醸造酒を指します。ですからリンゴを醸した「シ-ドル」もワインですし、洋ナシやイチゴを醸したワインもあります。ただホピュラ-なのが、やはりブドウを醸したワインでしょう。
 ブドウには適度な酸と等分が含まれており、その皮には自然の酵母がついているため、つぶして置いておくだけで自然に醗酵してお酒になります。ただし、おいしいワインをつくるためには、自然のままではもちろん不十分です。やはり人の手によるさまざまな努力が必要になってくるのは言うまでもありません。

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赤ワインが健康にいいと聞いたのですが、本当ですか。

 欧米諸国では、肉・乳脂肪の消費の多い国ほど相関して心臓病死亡率が高い傾向があります。ところが、フランスだけが例外的に死亡率が低く、長い間「フレンチパラドックス」と称され、専門家の注目を集めてきました。

 そこで注目されたのがワインで、赤ワインに含まれている渋味の成分であるタンニンや、色素のアントシアン等を総称して「ポリフェノ-ル」といいますが、このポリフェノ-ルに動脈硬化を予防する「抗酸化作用」があることが’93年、アメリカ・カリフォルニアの研究者によって指摘されたのです。そして、翌’94年には、日本の国立健康・栄養研究所が、その有効性を臨床的に実証しました。
 その後も、さまざまな公的機関の研究により、赤ワインの脂肪吸収抑制作用や、動脈硬化のひとつといわれる動脈壁平滑筋細胞の異常増殖を抑える作用、心臓の保護機能の増加作用などが、次々に発見・証明されています。

 また、アメリカのワイズ教授の実験によれば、白ワインには、大腸菌やサルモネラ菌やどの怖い細菌に対する強い抗菌作用が認められています。また、胃腸が疲れて、食欲が落ちているような時にも、力強い味方になってくれます。
 だからといってもワインはお酒です。薬ではないので飲みすぎには注意しましょう。

ラベルに「酸化防止剤(亜硫酸塩)」とありますが、人体に害はないのでしょうか。

 リンゴを切ると、その切り口が茶色きなり味も落ちてしまいます。これは果物に酸化酵素が含まれているからです。塩水に漬けるのは、その変質を防ぐためで、この場合、この「塩水」が酸化防止剤の役目を果たしているわけです。

 亜硫酸(SO2)はイオウを燃やすだけで簡単にできる手軽なガスで、ローマ時代から壷などの容器の殺菌用に使われてきました。ワインに使う場合は、主に発酵前に酵母以外の有害な微生物の活動を抑えたり、アルデヒトのような、不快な香りの成分を除く役目を果たしたりしています。またオリ引きの際や、瓶詰め後における酸化を防ぐことも大切です。

 亜硫酸を使わずにつくったワインは変質しやすいため、中世以来世界中のワインに酸化防止剤としてこの亜硫酸が使われています。量的にはごくごく少量で、食品衛生法による安全基準内で使われています。

 日本の亜硫酸の基準はワイン中に最大0.035%まで認められていますが、現実にはワイン中の遊離の亜硫酸の量は多くてもその10分の1以下です。この数値は動物実験によると、体重50kgの人間が毎日75本のワインを2年続けても全く悪影響のでないことが確認されているものです。

ワインにはどんな種類がありますか。

製法上から4つ分けられます。

●スチィル・ワイン
 ほとんどのワインがこれ。ワインの醸造のプロセスを完全に終えて、炭酸ガスを残さないワインです。泡がたたないことから”スティル・ワイン”(静かなワイン)と言われます。

●スパークリングワイン
 泡の立つという意味です。フランスではシャンパン、ドイツではゼクト、イタリアではスプマンテなどが有名です。一般的には、醗酵中にでてきた炭酸ガスをそのまま閉じ込めてつくります。造り方は4種類あり、1つは、いったん醗酵を終えたスティル・ワインに砂糖、酵母菌を加えて、瓶の中で2次醗酵させる瓶内2次醗酵法です。(代表的なものでシャンパン)。2つめはタンク内で2じ醗酵させ瓶に詰めるシャルマ法。3つめは、ビ-ルのように1次醗酵でできた炭酸をそのまま閉じ込める方法。4つめが、スティル・ワインに炭酸を吹き込む製法です。

●フォ-ティーファイド・ワイン
 ふつう、強化ワインとか、アルコ-ル強化ワインとか訳されています。スティル・ワインをつくる途中、あるいはつっくてから、主としてブランデ-を添加し、アルコ-ル度数を高めてから酵母菌を生存できなくし、醗酵を止めたり、味にコクを持たせると共に、日持ちするようにつるりあげたものです。(シェリ-、ポ-ト、マデイラなど)

●フレ-バ-ド・ワイン
 アロマタイズド・ワインとの言われ、混成ワインと訳されています。ワインの中に、薬草、香草、あるいは蜂蜜や果汁などを加えて味に変化を与えたもので、イタリアのベルモットは香草系の代表です。

ワインの個性の違いはどこからくるのですか。

大きく分けると4つの要因が考えられます。

1番目は、葡萄品種です。
 ブドウには品種ごとにそれぞれの味わいがあって、品種が違えば間違いなく違う味のワインになります。

2番目は、気象条件です。
 ブドウは、年間の平均気温10~20℃の温暖な地域に育ちますが、地域ごとに気温・日照時間・湿度・雨量などが違ってきます。ですから、同じ葡萄品種を栽培しても微妙に個性の違うワインができるわけです。一般に、温暖な土地のブドウは充分に糖分を含みますからアルコ-ル分のしっかりした厚みのあるワインになります。例えば、コ-ト・デュ・ロ-ヌ、スペインなどです。逆に寒い土地で育ったブドウは豊かな酸に恵まれて一般にエレガントで引き締まったワインになります。

3番目は、土壌と地形です。
 ブドウの樹というのは肥大な土地よりも石の多いやせた土地に向いているとされています。恵まれた土地だと枝葉が伸びすぎて、良いブドウができないのです。この他、畑の土質、つまり石灰質が多いか、粘土質か、あるいは砂利質か。あるいは土地が平坦か急斜面か、南向きか西向きか等々、、それらはすべてワインの品質にそのままはねかえってきます。

最後は人間です。
 例えば同じ畑でとれた全く同じブドウからでも、それぞれの造り手の手のかけ方や、最終的にどういう味わいのワインにを造ろうとしているかによって全く違うワインに造ることが可能です。一方は非常に厚みのあるもの、一方はライトなものという具合に、時には正反対のものができることさえあります。
ワインの個性はこれらの4つの要因が重なりあってできてくるものなのです。

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ワインにする葡萄は、普通に食べている葡萄とは違うのでしょうか。

 ワイン用のブドウは、生食用のブドウとは違う条件が必要です。生食用では、糖度が適当にあり、香りや食味が良ければ酸は少なくても充分で、むしろ店頭に並べても傷まない丈夫さや、形の良さが大切な要素になります。ワイン用のブドウでは、糖度も酸も共に生食用よりも高いことが要求され、果実の丈夫さや果粒の大きさなどは問題にしません。むしろ果粒の小さいほうが果皮部が多く、香味成分や色素などワインに有用や成分を多く含んでいるために好まれます。また生食した時に良い香りでも、ワインにすると好ましくない場合もしばしばあります。

60765_371458522933892_1378850777_n.jpg葡萄の品種を大別すると、アメリカ種と、ヨ-ロッパ種に分かれます。

 ヨ-ロッパ種というのは学名ヴィティス・ヴィニフェラといい、主なものには赤ワイン用のカベルネ・ソ-ヴィニョン、メルロー、ピノ・ノワ-ル、サンジョベ-ゼ。白ワイン用のシャルドネ、セミヨン、リ-スリング、ソ-ヴィニョン・ブランなどがあります。原産地はカスピ海のほとりコ-カサス地方ですが、後に西にすすんで地中海沿岸からヨ-ロッパ中南部に伝わり、あるいはシルクロ-ドを通って東方に伝わりました。おそらく日本の甲州種もそういう経路で山梨あたりに自生するようになったものと思われます。元をたどればヨ-ロッパ種の一種です。

 一方、アメリカ種は学名をヴィティス・ラブルスカといってアメリカ東部が原産です。品種としてはコンコ-ド、キャンベル、デラウエア、ナイアガラなどがありますが、これらにはフォクシ-・フレ-バ-と言われる特有の香りがあり、独特のワインになります。(グレ-プ・ジュ-スなどの香り)ですから、ワインには一般的にヨ-ロッパ種を使います。例えばアメリカでもワインの醸造が盛んなカリフォルニアで使用している品種は大部分がヨ-ロッパの優良品種ですし、日本の場合も、ほとんどがヨ-ロッパ系の優良品種です。

貴腐ワインとはどんなワインのことですか。

w-ddlb-b.jpg 葡萄畑には、さまざまな菌がいて、それらの害虫から葡萄を守るために、生産者はこまめに畑を観察して手入れを続けています。
 これらの菌の中でポトリティス・シネレア菌は特殊です。未熟な実などに付くと腐敗をおこしますが、成熟した実に付いた場合は、素晴らしいワインを生む貴重な房になるのです。
 この菌の付着した葡萄は、果皮の表面のロウ質が溶かされ、果粒中の水分の蒸発が大きく促進され、その結果葡萄果の糖度は大きく上昇します。その現象を貴腐といいます。貴腐をおこしやすいのは、比較的果皮の薄い品種の葡萄です。

 貴腐葡萄から造られるワインは、糖度が高いため醗酵は長い時間をかけてゆっくりとすすみます。また、ポトリティス・シネレア菌によってグリセリン、グルクロン酸など、さまざまな物質がつくられ、複雑な風味が生まれます。貴腐葡萄から造ったワインは、極めて甘口、芳香豊かで、特にデザートワインとして珍重されています。

 主な産地は、フランスのボルドー地方ソーテルヌ地区(セミヨン種、ソーヴィニョン・ブラン種)、ドイツのライン地方とモーゼル地方(リースリング)、ハンガリーのトカイ地方(フルミント種)などです。
我が日本でも、貴腐がおこりにくいといわれていましたが、昭和50年に初めてサントリー山梨ワイナリーで大量の貴腐葡萄が生まれ、以来、適年には貴腐ワインが造られています。

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世界のワイン産地は、どんな場所にあるの?

 ブドウは温暖な気候を好んで生育する植物で、世界中に分布していますが、良いワインをつくるブドウとなると条件が限られてきます。世界の有名ワイン産地とは年間平均気温が10℃~20℃の間の、夏に充分な日照条件が保証される地域に集まっています。緯度でいえばほぼ北緯30度から50度の間、南緯30度から40度の間に含まれます。

 さらに、良いブドウの生育には充分な日照のほかに、局部的な気象条件や地形が大きく関係します。また生育時の多雨や多湿はいたずらに枝の生長をまねき、病気も発生しやすくなるので好ましいことではありません。水はけの良い地形や土壌が求められるのです。

 こうした要素が絡まり合って、しかもその土地に適したブドウの品種や栽培法のもとに、それぞれの個性のあるワインが生みだされるのです。

 世界のワイン地図は年々塗り替えられています。かつては、ヨ-ロッパの銘醸地が中心で、その土地で育った品種で造ったワインが主流を占めていました。しかし、最近では各国でヨ-ロッパ品種のブドウの導入、あるいはそれらをもとにした品種改良が盛んに行われており、個性的でしかも品質の高いワインが続々と誕生しています。中には、カリフォルニアやオ-ストラリア、チリあるいは日本の高級ワインのように、すでにフランスのシャト-ものに匹敵する、あるいはそれ以上の評価を得ているものもあるほどです。

おいしい飲み頃の温度は何度ぐらいがいいの?

 ワインは非常に複雑な味わいの集合体なので、それらがバランスよく楽しめる温度帯があります。例えば、バランスのとれた深い味わいの赤ワインを冷やしすぎると、せっかくの深い味わいや香りが感じられず重く感じるだけということがよくありますし、白ワインを冷やさず飲むと、しまりのないだらけた味わいに感じられ、さっぱり楽しめないということになりがちです。

 一般に、白やロゼは10℃前後。また、甘口のワイン、スパ-クリングワインなどは、もう少し低めがいいでしょう。ただし、貴腐ワインなどの場合は13~15℃ぐらいが適温ですし、ハンガリ-のトカイの貴腐ワインは常温で飲むことをおすすめします。

 赤ワインは普通15~18℃ぐらい。しかし、高級なワインの場合はもう少し高めほうが香り高く楽しめる場合があります。また逆に若々しいフレシュなワインは低めにしたほうがおいしく感じられます。(常温とは、ヨ-ロッパの常温で15~18℃くらいを指します。)

 また、季節によってもおいしく感じられる温度も違いますので一つの目安にしてください。

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どのワインにはどのグラスという”きまりごと”があるのですか。

 きまりごと、というのはないのですが、ワインは味わいだけでなく、香りとか色合いなどが楽しめるものですからワイングラスって結構重要です。どういったグラスを使えばワインがもっと引き立つかというテ-マは古くから模索されてきています。長い歴史のあるヨ-ロッパの産地では、それぞれのワインと風土に見合った伝統的なデザインがあります。だからといって普段楽しむにはあまり堅苦しく考えないはうがいいでしょう。

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 実際に、最近の傾向として”万能型”といわれるグラスを使うのが一般的です。レストランでも、この万能型グラスを大きさを変えて2~3種類ぐらい使用するようになっています。それには以下の条件を満たす物を選ぶことをおすすめします。

①無色透明で脚つきのもの(色あいを楽しむため)
②150ml以上入る大きめのもの
③口径が6cm以上あるもの(飲むときに鼻の先がグラス内にはいるもの)
④グラスのふちが、やや内側にカ-ブしているもの(香りを逃がさないため)
⑤薄手で唇への感覚がシャ-プなもの


 また、一つの食卓に2種類以上のワインを出す時は、同じ大きさのグラスを使わず、白ワイン用グラスよりも、赤ワイン用のグラスの方を大きいものにしましょう。(白ワインを、せっかく適温に冷やしたものをおさえるためと、グラスを変えることにより、食卓に華やいだアクセントをつけるためです。)
 なお、シャンパンやスパ-クリングワインは横広のソ-サ-型と縦長のフル-ト型が一般的ですが、ソ-サ-型は大人数での礼式的で華やかな乾杯用に、フル-ト型は立ち昇る泡の美しさが長く愛でることができるため少人数の乾杯用、または食中酒として楽しむ時などにおすすめします。

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肉料理に白や、魚料理に赤をのむのは常識はずれでしょうか。

 そんなことはありません。フランスなどでは最初から最後まで赤で通すところもありますし、シャンパンで通す人もいます。シャンパンを食前に飲んで、白、赤というふうに飲む人もいますし、肉料理で白ワインを飲んでも一向にかまいません。また、ドイツ人は白で通すことが多いようです。あるいは中華料理のように多彩な料理が並ぶ場合は、いちいちと飲み分けるわけにはいきませんよね。そうゆう場合にはロゼを飲むのがパリなんかで流行っています。自分なりの相性の良い飲み方を優先すればいと思います。
 また、大勢の人々を招いて行うフルコ-スの食事などの場合は、個々の好みをすべて生かすことは困難ですから、標準的な組み合わせにしたほうが無難でしょう。

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いろんなワインを飲むときに順序というのはありますか。

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基本的に、白から赤へ、軽い物から重い物へ、また若い物から熟成したものへ飲むのがいいでしょう。

 なぜなら、重いワインのあとに軽いワインを飲むと前のワインに負けてしまい次のワインが楽しめなくなるからです。

 また、前のワインより格が下がるという順序も避けたほうがおいしく楽しめるでしょう。

ワインを飲み残してしまったらどうすればいいの。

 ワインは空気に触れると変化をおこしますので、小さな瓶に口いっぱいになるように移し変えるか、バキュバンという器具を使い瓶内の空気を取り除いてから、冷蔵庫にしまいましょう。普通のワインであれば2~3日は、それほど変化なしに楽しめるでしょう。ただし、長期熟成ワインは、できることならその日のうちに飲みましょう。味わいのバランスのくずれが早いため、翌日では台無しになっていることがあるためです。
 なお、飲み残したワインが「多少落ちたかな」という時は料理に使いましょう。

コルク栓の抜き方をおしえて下さい。

 プロの人は折りたたみ式型のてこ式(ソムリエナイフ)を使っています。たたんで小さくなりポケットにしまえるからです。このタイプはまっすぐネジ込むこと、テコの力を利用して引き上げる時、コルクが曲がらないように気をつけること。また、空気圧を利用したエアポンプ型もありますが、瓶が破損するなど事故の危険性が高く、安全性からいっておすすめしません。



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ナイフでキャップシ-ルの所定の位置に切れ目をいれる。この場合ナイフを回し、瓶は回さないこと。キャップシ-ルをナイフで切り取る際、ナイフの刃と親指の腹をなるべく近くにおき行う。

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ト-ション(グラスを拭く布)で瓶の口の汚れを拭き取る。

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左手で瓶の口を押さえながら右手でテコの握手を引き上げる。(手前上方にひくようにして、まっすぐ抜けるように注意する)

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あと1cmのところまでコルク栓が上がってきたらとめて、テコを外し、指でコルク栓をつかみ静かに回しながら栓を抜き、瓶口をトーションで拭く。

スパークリングワインの開け方は。

 たまにテレビなどで、勢いよくコルク栓を飛ばす光景を見かけますが、思わぬ事故に結びつくこともあり、また炭酸ガスが吹き出てしまうために、せっかくの味わいが損なってしまいます。栓は、静かにゆっくりと抜きたいものです。

まず、瓶を揺すらないこと

 抜く前にわざわざ振ることは危険ですので絶対に避けてください。買ってきたばかりのワインも、吹き零れしやすくなっていますのでしばらく静置して、ワインを落ち着かせてください。

充分に冷やすこと

 冷たくすれば、それだけ吹き零れを防げます。飲み頃の温度は7℃前後です。

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開け方のコツ

 ①栓をカバ-しているシ-ルの上半分をはがす。

 ②針金をゆるめ、輪を広げる。その際に炭酸ガスの圧力で、栓が不意に飛んでしまうことがありますので、もう一方の手で栓の頭を押さえてください。

 ③万一の吹き零れや、栓が飛んだ場合の危険防止のために、栓の部分をナプキンで覆い、不慣れな場合は、瓶を卓上においたままナプキンで栓をしっかり握ってください。抜く方向に力を入れる必要はありません。

 ④一方の手で瓶の下の方を握り、栓ではなく瓶の方を回してください。この場合のポイントは栓を抜くのではなく、回すということです。栓が動き始めたら、力で抜こうとしなくても、ガス圧で栓は自然に持ち上がってきます。

 ⑤栓が持ち上がってきたら、むしろこれを押さえつけるように静かに抜いていき、最後に栓を少し傾けるようにして、隙間からガスを逃がして下さい。これで完了です。

スパ-クリングワインを飲み残した時は、どうすればいいの。

image8.jpgシャンパンストッパ-という特殊な替栓がありますので、これを使うといいでしょう。ただしこの場合でも、残った量があまりにも少ない場合には気が抜けてしまう可能性があります。また、シャンパンストッパ-以外の一般の替栓や抜いたコルク栓などを再栓するのは大変危険ですので絶対に避けてください。思わぬ時に飛び出してしまうことがあります。

シャンパンとスパークリングワインは、どう違うの。

 シャンパンとは、フランスのシャンパーニュ地方で造られる発砲性のワインだけが名乗ることのできる、いわば産地名に由来した名称です。

 しかも、シャンパーニュ地方で造られればすべてがシャンパンと名乗れるわけではなく、フランスのワインの法律であるAOC(原産地呼称統制)に従って栽培から醸造、そして瓶内2次醗酵まですべてが厳密に行われ、最終的に品質検査を受けて合格したものだけが「シャンパン」と名乗ることができます。

 かつてはワインのカテゴリー名であるスパークリングワイン全般のことを「シャンパン」と乱用して呼んだ時代もありましたが、現在では他の産地のスパークリングワインをシャンパンと名乗ることを国際的に禁止されています。

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ネゴシアン(ワイン商)ってなに?

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 フランスを例にとると、ワイン用ぶどうを栽培する生産者が14万軒以上あります。それらすべてを生産者名で直接消費者に送ることは流通経済上も不可能ですし、消費者の混乱をまねくでしょう。そこでワイン商は各生産者からワインを買い集め、大きなロットでバランスのとれた風味の、知名度の高いワインとして、市場にだします。これによりワインの今の経済が成り立ています。

 したがってワイン商の第一の仕事は、樽で買い付けたワインをブレンドし、瓶詰めして売ることです。評判の高いワイン商になるとシャト-元詰めワインにも劣らないワインがリ-ズナブルに提供されています。マルゴ-という名で出す場合マルゴ-村の個性を大切にし、ブルゴ-ニュという名で出す場合には、ブルゴ-ニュ地区全体の個性が打ち出せるようにブレンドされます。

 この他にもワインは生産者元詰めを市場にスム-ズに流通させています。ワイン商がフランスワインの発展に果たした役割はおおきものがあります。

シャトー元詰めワインの方が、ネゴシアンワインより上等だとききましたが?

 自ら栽培したぶどうを、自らの手で醸造している生産者をふつうボルド-ではシャト-、ブルゴ-ニュではドメ-ヌと呼びます。元詰めワインとは、その生産者が、自ら瓶詰めしたワインのことです。最近特にシャト-ものを喜ぶ傾向にありますが、シャト-ワイン・イコ-ル優良品とはかぎりません。
 シャト-(生産者)によってすごくバラツキがあるのが事実です。生産者の正しい情報を知ることが大切です。

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高いワインほどおいしいか?

 確かに高価なワインには素晴らしい出来栄えのものが多いのですが、その価格とおいしさと言えばイコ-ルとはいえません。

 例えばワイン好きの建築家T氏の場合、あっさりしていてすいすい飲めるフル-ティなワイン(一般にこのタイプは安価)がおいしと言い、高価なワインのコクが渋い、臭いといいます。ところが医師N氏は、T氏の好きなワインをシャブシャブしていて物足りないと言い、コクや深みの豊かなワイン(一般にこのタイプは高価)がおいしいと言う嗜好の持ち主だからです。同様にほのかな甘味が別の人には甘くどく感じられたり、素敵な辛口なのに飲み手が違えば強い酸味だけを感じてしまいます。

 基本的においしさは好みの問題で、品質や価格とは別のものなのです。あなたの好みに合うものが一番おいしいワインなのです。以前飲んだワインで“美味しい”と感じたワインをおしえてくださされば、そこからあなたに合うワインをご提案いたします。

ワインは古いほどおいしいか?

429200_446068162105588_219727326_n.jpg 答えはノーです。一般的に軽いフレッシュさを楽しむワインは、若いうちに飲むほうがおいしでしょう。

 例えばボジョレ-とか、白ならムスカデやドイツのQbAクラスのワインです。特にヌ-ヴォ-(新酒)は、そのシ-ズンにピーク(飲みごろ)になるように造るので、早めに飲んだほうがおいしく楽しめます。また、大多数のワインは、ある程度の瓶熟を経て飲みごろになった頃、市場に供給されます。

 一方、複雑な成分が凝縮されたコクのあるワインは瓶熟により風味が向上する傾向にあります。特に、グラン・クリュ・シャト-ものは長い熟成が必要です。これらのワインはタンニンが多いため、若いうちは渋みが強いのですが、年を経るにしたがいすばらしい芳醇さとまろやかさを発揮してきます。ただしそのためには、理想的な貯蔵条件が必要です。また、白ワインでは、貴腐ワインや、ブルゴ-ニュなど。

ワインの格付けについて

一口に格付けと言ってもいろいろあります。

 フランスではワイン法でAOC(原産地呼称統制ワイン)と、VDQS(産地限定高級ワイン)が高級とされています。これらは、有名銘醸地を指定している意味でひとつの格付けといえるでしょう。一方、ボルド-やブルゴ-ニュでは、ワイン法との関連の有無は別として、慣習法としての生産者や畑の格付けが行われています。特に有名なのが1855年に行われたボルド-・メドック地区の格付けで、約500のシャト-から58(現在61)がグラン・クリュ(特級)に指定されています。またブルゴ-ニュでは畑単位にまで格付けがおよび、グラン・クリュはAOCにも組み込まれています。

 イタリアでは特に有名なワインがDOCGとして別格の格付けをされ、その他の産地の個性のはっきりとしたワインはDOCとして格付けされています。

 スペインやポルトガルでも、これに準ずる形で格付け(DO)がおこなわれています。

 ドイツでは、こうした産地発想とは全く違い、果汁糖度の高さによって、下からタ-フェルヴァイン、QbA、QmP、の3ランクに分けられ、QmPはさらに、カビネット、シュペ-トレ-ゼ、アウスレ-ゼ、ベ-レンアウスレ-ゼ、アイスヴァイン、トロッケンベ-レンアウスレ-ゼに分類されています。なお、高級になるほど産地の個性をはっきりと打ち出すよう、法律で規制がおこなわれています。

ヴィンテ-ジとは何

ヴィンテ-ジとは、ぶどうが収穫された年を指します。

 ぶどうは他の果実同様に育った年の天候に大きく影響を受けます。ぶどうにとって一年の細やかな気温の変化は、ことごとく果実の中に凝縮され、ワインの品質に影響をあたえます。したがってラベルに書かれた収穫年を見ることにより、ある程度、そのワインの性格が予測できます。
 ボルド-の著名なシャト-もののように生産者の個性がウリのワインは、収穫年による品質の違いも飲み手の興味の対象になりますし、飲み頃になるまで10年以上もかかる場合もあるので、ヴィンテ-ジの表示は不可欠なのです。

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良い年のワインの見分けかたってどうすればいいの・・。

とりあえずは、ワイン・ヴィンテジチャ-トを利用してください。

 ヴィンテ-ジ・チャ-トとは、主にヨ-ロッパの国々で、年によるワインの出来、不出来の程度を、地方別に表にしたものです。ただし天候を含めたさまざまな条件の平均的な傾向を、あくまで大雑把に記したものですから、参考にはしても、盲信はしないようにしてください。

 このチャ-トをより正確にするためには、点数表示の他に、具体的なコメントが必要でしょう。例えば同じ89点でも、ある年は、寒い春、寒い夏の末に素晴らしい秋に恵まれたかもしれませんし、別の年の場合は、乾燥した春・夏に、涼しい秋が続いたかもしれないわけです。点数は同じでも、味の傾向は全く違うということもありうるのです。

 また、生産者による違いもチャ-トには表われません。例えば、ある非常に恵まれた年に、突然10月初旬から雨が降り始めたとしましょう。雨の前に収穫を終えた生産者と、雨が降り始めてから収穫した生産者との間に、天と地ほどの品質差がでるのは当然のことなのです。

 もう一つ注意してほしいのは、チャ-トの点数は、今現在のおいしさのランクではないということなのです。例えばボルド-の最優秀シャト-の93点の年のワインは、瓶詰め後飲み頃に至るまで20年近くかかるものもあります。一方同じシャト-でも85点では5年から10年で充分飲み頃を迎えます。具体的にいうと、’95年を飲むならまだちょっと早いけど、’97年なら飲み頃のピ-クだ、ということがあるわけです。チャ-トはしたがって飲み頃の時期を推し測る目安として利用してください。

 なお、チャ-トに60年代のワインが記されているのは、何の飾りではありません。偉大な生産者の偉大な年のワインの中には、数十年を経ながらいまだに充分楽しめるワインも存在するという事実を物語っているのです。

長期熟成させたいワインを、若くて安いうちに買いたい。保存方法は?

温度があまり高くならない場所を選ぶ。

 特に長期の熟成を目的にする場合は10~15℃の範囲が理想です。温度が高すぎると化学変化が進みすぎ、変質するおそれがあり、低すぎると、熟成がとまってしまいます。

急激な温度変化のない場所で。

 四季を通じての、また朝から夜にかけてのゆるやかで自然な温度変化は、たとえその差が5℃前後であっても大きな支障は生じません。

湿度は高めに。

 65%~75%が最適です。湿度が低すぎると、コルクが乾燥しやすくなり、高すぎるとラベルなどにカビが生じることになりますが、品質には問題ありません。ただし、極端に高くなると貯蔵室の壁にカビが生え異臭がするのが問題です。

光はあてない。

 直射日光は問題外。光をあてると、ワインは化学変化をおこして変質してしまいます。なるべく暗い所におきましょう。

振動のある場所は避ける。

 振動も化学変化を進ませますので、静かな場所に置きましょう。

匂いのあるものはそばに置かない。

保存は横に寝かせて

 ワイン栓のコルクを乾燥させないためで、乾燥すると収縮がおこり、そこから空気が入りワインの酸化をまねくおそれがあります。

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長期保存は冷蔵庫でもよいか

 冷蔵庫の場合、日に何度も開閉があり、そのたびごとに庫内温度は激しく変化し、ワインの品質を急速に劣化させます。振動も悪影響をあたえますし、肉や野菜などのにおいも好ましくありません。乾燥しすぎも問題です。ですから、飲む前に冷やすのはよいですが、長期保存はおすすめできません。

日常では理想的な保存場所がなかなかないようですが・・

 ワインの場合、28℃までは多少熟成が早くなるもののそれほど大きなダメ-ジはうけないのですが、日本の夏は30℃を越しますから長期保存は避けた方がいいでしょう。それでも、という方は発砲スチロ-ルの箱をよく洗い、その中に入れ、床下や、冷暖房を使わない部屋の押し入れの中に置いて下さい。温度変化が少なくなるため、かなりいい状態で保てるはずです。ただし、できれば夏を2回越さない間に飲むことをおすすめします。
 さらに、本格的に保存したい場合は、ワイン専用冷蔵庫が市販されていますからそれを購入するか、おもいきって自宅にでもワイン用本格セラ-をつくりましょう。

コルクの頭にカビのような汚れがついていましたが、大丈夫なの・・

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 これは心配ありません。この汚れの正体は、栓を打ち込んだ時に中から吹き零れたワインか、瓶中のワインが外に漏れて、そのワインがカビたものです。


 一口にカビといっても、一般に有害なカビは中性やアルカリ性の物質に繁殖し、ワインのような酸性のものに発生するカビは、まず問題ありません。また瓶が横に寝かされてコルクが湿っている限り、そのカビがワインの中まで入り込むことはありえないのでご安心ください。コルクを抜く前に布などできれいに拭き取り、抜いた後でも、もう一度瓶口のまわりをていねいに拭いてから、グラスに注ぐようにしてください。

コルクを抜いたら内側にキラキラした結昌がついていましたが・・

wq-k2.jpg これはワインの成分である”酸性酒石酸カリウム”の結昌で、品質的には何の問題もありません。むしろ「ワインのダイヤモンド」という美しい表現が、なるほどと思えるもではないでしょうか。

瓶底にオリが出ていても、変質ではないの・・

wq-ori.jpg 理想的な貯蔵条件であったことが前提ですが、白ワインの場合は、ワインの成分である酸性酒石酸カリウム、いわゆる酒石が析出したもので、いい年のワインに特に出やすいためヨ-ロッパでは「ワインのダイヤモンド」と呼んで、むしろ喜んでいます。決して異物ではありません。

 赤ワインの場合には、この酒石の他に色素やタンニンが叙々に不溶性になって沈殿したオリも生じます。熟成によってワインの風味がまろやかになる過程で、必然的に発生するものです。ただ、これらはしばしば苦味が強かったり舌にザラついたりするので、口に入れるとワインの味を損なうことがあります。できるだてきちんと沈殿させて上澄みを飲むようにしてください。そのためには寝かせておいたワインをパニエ(バスケット)に斜めに入れて静かにグラスに注ぐか、あるいはデカンタ-に上澄みだけを移して飲むとよいでしょう。

 この際、オリは非常に細かい粒子のものが多いのでワインを静かに扱わないと舞い上がってなかなか沈みません。例えば直径が1万分の1ミリのオリが沈むのには2ヵ月近くもかかるのです。ですから、年代ものの赤ワインを買ってきてすぐに飲むようなことは、おすすめできません。家に着くまで揺すっているわけですから、オリの苦味を一緒に飲むことになってしまうわけです。少なくとも買ってきてから1ヵ月くらいは静かに寝かせて、風味が落ち着いてから飲むようにしたいものです。

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デカントって、どうすればいいの?

image110.jpg デカントする場合には、まず貯蔵場所からワインをバニエ(バスケット)に入れて静かに寝かせたままテ-ブルに持っていきます。そしてそのままの形で、キヤップシ-ルを切り、静かに栓抜きします。(あらかじめいつ飲むか分かっているような場合は、飲む前日くらいに寝かせてあったワインを立てておく方法もあります。こうすると、瓶の底の持ち上がっている所の片側にオリが沈んでデカントする時に混ざりにくくなります。瓶底のくぼみはそういう役目もあるのです。)

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 さて、デカント(移しかえ)の仕方ですが、デカンタ-を左手で、バニエまたはワインの胴を右手で持ってデカンタ-の内壁に沿わせるようにワインを静かに注いでいきます。この時にキャンドルを灯してボトルの向こう側に置いておくと、その光を通してワインの動きがよく分かります。やがてボトルの下にたまっていたオリがゆっくりと動き始め、もう少しでデカンタ-に入りそうだという直前に注ぐのをやめます。これで上澄みだけが移しかえられ、瓶内にはオリの混ざったワインが少し残るだけ、というわけです。

オリのある古いワインが赤ワインが手に入りました。美味しく飲むための注意点は・・・

 10年もの程度で、多少オリが出はじめた程度のワインは、まず1週間ほど瓶を立てたまま冷暗所に静置し、その後2~3日横に寝かせてオリを瓶底の片側に集めてから栓抜きしてください。

 20年以上も経ったような古くてオリの多いワインの場合には、やはり1週間~2週間ほど瓶を立て、その後、少なくとも3週間、理想的には2ヶ月ほど横に寝かせて充分にオリを沈め、飲む前くらいにもう一度瓶を立てて完全に瓶底の片側にオリを集め、オリが舞いあがらぬよう静かに栓抜きしてください。

 なお、このような古くてオリの多いワインの場合にはしばしばデカントすることが多いのですが、例外もありますので注意してください。例えばブルゴ-ニュの赤の場合には、どんなに古くてもデカントしな方が無難です。古いブルゴ-ニュは空気に触れると急速に果実味や輝き、張りを失う傾向があるためで、こういうワインはパニエ(バスケット)に寝かせたまま静かにグラスに注ぐ方がよいでしょう。それとブルゴ-ニュのオリは多少混ざってもそれほど味覚的には気になりませんから、ボルド-の赤ほど神経質にオリを取り除く必要はないということもあるでしょう。

 なお、ボルド-の古酒は大抵デカントしますが、これもあまりに古くて繊細になっているワインの場合は考えものです。こういうワインはグラスに注いだ瞬間の見事なまでの熟成の世界が、ものの数分のうちにみるみる萎えしぼんでしまうようなことがあります。そのようなワインをデカントすれば、わずか数分ですべてが台無しになってしまいます。やはりバニエから静かに注ぐようにしてください。いずれにしてもデカントは飲む直前に行ってください。

栓は飲む直前より、早めに抜いておいたほうがいいという話を聞きましたが・・・

 小説や映画等では、しばしば高級ワインは飲む1~2時間前に抜く方が、香りは華やかに、味わいはまろやかになるという風に表現されていますが、実際にはデカントすれば別ですが、栓を抜くだけでは、ほとんど風味には関係ありません。

 一方、デカントには間違いなく効果があります。特に若くてまだ風味の硬いワインなどには、30分ほど前にデカントすることで驚くほどまろやかになることがあります。ただし、古くて、充分に熟成したワインには、デカントで急速に風味が変化してしまいますので、充分に注意してください。

オリのないワインもデカントしたほうがいいと聞きましたが・・・

 赤ワインでなく、白ワイン、あるいは明らかにオリがでてない若いワイン、新しいワインでも最近はデカントする人が増えてきています。
 それは、瓶からそのまま注ぐよりデカントした方が味がまろやかになり、香りも華やかになることが分かってきたからです。デカントしてしばらく置いておくとワインが空気に触れて味のバランスがよくなるのです。

ワインの味わいを表現する言葉ってどんなものがあるの?

ワインの表現方法には、絵画や音楽の表現に似ていて、無限のバリエーションがあります。基本的なものをご説明します。

●甘口
 一般にテーブルワインの甘口とは葡萄が持つ甘味をワインに残したもので、ほのかに感じる甘味から蓋かに感じるものまで様々です。ただし、ワインの甘味は、単に糖分の量だけで決まるわけではなく、酸味とのバランスで感じ方が違ってきます。

●辛口
 ワインの場合、辛口という表現は「甘味が控えめ」「甘味がほとんどない」という意味で用いられます。香辛料の辛さや、酸味だけを感じるタイプのワインを指しているのではありません。一口に辛口といっても、非常に硬くシャープなものから、飲んだあとにわずかに甘味を感じるような豊かなコクを持ったものまでいろいろです。

●酸味
 葡萄の果実には、主に酒石酸とリンゴ酸が含まれており、これらがもたらす酸味はワインに爽やかさや引き締まりを与えるため、味わいに欠かすことのできない要素となっています。酸が多すぎるとギスギスした感じになり、逆に酸が少なすぎる場合は、鈍くキレの悪い印象を与えます。
ワインにおける酸味のあり方は、葡萄の育つ土地の気候条件に多く影響を受けるものです。酸味を豊かに含んだものからおだやかなものまで、それぞれの風土を反映した味わいを楽しみましょう。

●コク
 Body(ボディ)という意味でよく表現され「ワインの厚み・ふくらみ」を意味します。ワインの中には水分、アルコール、糖、酸をはじめ微量ながら土壌のさまざまなミネラル分が存在しています。その中に主にアルコール分やエキス分(ワインの中の不揮発性成分で、これが多いほど甘口になります)の含まれる量、そしてその割合によりワインは軽やかなタイプから、厚みと深みを持つタイプまでボディの違いを表します。ライトボディ(軽口)、ミディアムボディ、フルボディ(重口)

●アロマ
 一般的には葡萄の果実に由来する香りのことです。

●ブーケ
 発酵熟成から生まれる香りのことです。ただし、人によっては用法が微妙に違い、アロマを第1ブーケ、ブーケを第2ブーケ(発酵から由来する香り)、第3ブーケ(熟成から由来する香り)と表現する場合があります。

●フレーバー
 香りと味が口の中で一体となった風味をさします。

Rieslingjp9b92621c18.jpgRiesling GrnerVeltldf6232bad6.jpgGrüner Veltliner Chardonnay461079f72a.jpgChardonnay SauvignonB4866c5bf82.jpgSauvignon Blanc PinotNoirj059d06f89d.jpgPinot Noir

参考文献:世界のワインカタログ by Suntory

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